2月6日(火) 横浜市青葉区内の小学校で科学クラブの4〜6年生43名を対象に、横浜市環境教育出前講座の1日目を行いました。テーマは「地球温暖化と二酸化炭素」。
二酸化炭素は地球温暖化の原因物質として悪いイメージがありますが、生物が生きていくのに必要な大切な物質です。子どもたちが二酸化炭素の性質を正しく理解し、もっと科学に興味を持ってもらうために、実験を中心に60分の出前授業を企画しました。
- 二酸化炭素についてどんなことを知っている? 二酸化炭素が人間の吐く息に含まれることや、地球温暖化に関係していることは多くの子どもたちが知っていました。植物の光合成に必要なことも思い出したようです。
- 吐く息に二酸化炭素が含まれる 二酸化炭素濃度計で教室の空気を測定すると500ppm程でした。一人の子どもにビニール袋に息を吹き込んでもらい、袋を測定器にかぶせると測定可能な3,000ppmを越えました。
- 二酸化炭素で石灰水が白濁 少量の石灰水の入ったビニール袋を配り、石灰水が透明であることを確認しました。息を吹き込んで袋を膨らませ、良く振ると石灰水が白濁することを確認しました。小学生向けには定番の実験ですが、なぜそうなるかは高校生になるまでの宿題です。
- 二酸化炭素は空気より重い 軽い棒の両端に空気で膨らませたビニール袋を付けて釣り合いをとります。一方の袋の空気を出して二酸化炭素を入れるとそちらが下がり、二酸化炭素が空気より重いことが分かりました。気体に重さがあることを初めて知った子どもも多く、驚いていました。
- 二酸化炭素を作る 二酸化炭素を発生させる方法は色々ありますが、子どもたちが自宅でも簡単にできる最も安全な方法として、入浴剤の「バブ」を使いました。三角フラスコにぬるま湯を入れ、砕いたバブを入れると泡が出ます。ガラス管のついたゴム栓で栓をしました。
- ペットボトルをつぶす 500mlのペットボトルに水道水を満たします。ペットボトルの口を押え、空気が入らないように円形水槽に逆さまに立てます。Dのガラス管をペットボトルに差し込み、半分まで二酸化炭素を入れ、水中で栓をして取り出します。全員のペットボトルが準備できたところでペットボトルを手に持って一斉に激しく振りました。手の中で見る見るつぶれるペットボトルに子どもたちは驚いていました。
- 味をしらべる ペットボトルがつぶれたのは、水に二酸化炭素が溶けたためですが、それを確かめるために勇気のある子どもたちにはペットボトルの水を少量口に含んで味を見てもらいました。次に市販の炭酸水を全員に飲んでもらい、ペットボトルの水と同じ味がすることからペットボトルの中に炭酸水ができたことを確認しました。
60分の授業に盛沢山の実験で多少消化不良気味でしたが、子どもたちには色々な実験を楽しんでもらえました。これにより二酸化炭素についての理解を深め、科学に興味を持つ子どもが少しでも増えることを期待します。
2月20日(火)のフォローアップの授業で補足説明する予定です。 |