昨年の岩手に引き続き、今年も東北被災地の視察旅行を実施しました。今回は福島第一原発事故で避難生活を余儀なくさせられている地区の現状を視察する旅です。テレビや新聞などの報道で多少は認識しているつもりでしたが、余りにもかけ離れた現実を目にし、改めて被災地の復興が遅れている事を実感しました。 コースは、復興のシンボルとして報道されているスパリゾートハワイアンズ(いわき市)に1泊し、翌日レンタカーで国道6号線を各所で放射線量測定しながら北上しました。 最初に訪れた「浜風商店街」では、津波で店を失った11軒が小学校の敷地内で細々と商売を行っていました。店の人に聞くと、元いた場所で店を開くのにあと2年近くかかるそうです。 次に、原発復興の拠点であるJヴィレッジにも寄ってみました。更に、福島第二原発を遠くからでも見ようと、近づきましたがかなり手前で検問に引っ掛かり、原発を確認できずに引返しました。このあたりから除染の終わっていない脇道はバリケードで封鎖されていました。 帰還困難地区に入ると各家や店舗の出入口はバリケードで封鎖され出入りができません。まさに、あの時のまま時計が止まったままです。6号線に交差する道路もことごとく封鎖されていました。6号線は20m奥まで除染されていますが、それ以外はまだ除染が終わっていません。 第一原発に最も近い地点では、線量計が警報を発するくらい高い値を表示していました。各所で測定した細かい数値については別途報告があります。 最後に、南相馬のNPO団体が運営している放射線測定センターで、南相馬、浪江町の現状を聞いてきました。4年数か月経った今でも、除染の済んでいない地域は、まだかなり高い線量であることが確認できました。 今回の視察旅行で感じたことは、我々が認識していた被災地の現状が、余りにも現実と違っていたことです。『見ると聞くでは大違い』を実感しました。 | |
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